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環境整備

液晶モニタ BenQ RL2460HTの導入

先月からSteamを導入しているし、ダライアスバーストCSの発売が近いし、アーケードアーカイブスもあるしでプレイステーション4を買うかもしれないしってことで、TNパネルの液晶モニタ「BenQ RL2460HT」を買ってみた。これを選んだのは、ここ数日Web検索した限りでは応答速度や遅延という面で現行最強レベルと言われていたからだ。

まずは結論から。

[結論]
IPSパネルのMDT231WGより遅延・残像の影響は小さいが、ファンタジーゾーンのようにやり込んでいる上に自機が早いゲームではプレイに影響が出るので、そこはブラウン管モニタ(以下CRT)にはっきりと劣る。ただし、HDMI出力しかないゲーム機を遊ぶ場合や、PC用ディスプレイとして兼用したい人などには、優れた選択肢であることは間違いない。


 

[実機検証]
モニタの設定は買ったばかりなのもあり、まだよくわかっていない。とりあえずFPSモードにして遊んでみた。

まずはPCから。PCとの接続はDVIで、Steam版虫姫さま ver.1.5(ORIGINAL)を試してみた。今まで使っていた液晶モニタ(三菱 MDT231WG)よりもはっきり遊びやすくなったし一発でノーコンティニュークリアもできた。だけど、Webの中で言われてるようなブラウン管と比べて遜色ないというのは誇大表現だとも思った。液晶で遊んだ後にブラウン管で遊ぶと凄く弾が滑らかに飛んでくるように見えるし、逆にブラウン管→液晶の順に遊ぶとそういう連続性を感じなくなる。MDT231WGのときもそうだったが、ここはRL2460HTになっても変わらなかった。

次にAC版のファンタジーゾーンをFRAMEMEISTER経由のHDMI接続で。来年で30年遊んでいることになるこのゲームが自分の場合は一番遅延の具合がわかるので、自分にとってのベンチマークソフトになっている。で、RL2460HTでもはっきりとした遅延を感じた。もちろん1周クリアくらいなら余裕でできるのだが、”遅延を見込んだ動き”をする必要があり、正直やってて楽しくない。CRTが手に入らない状況ならともかく、現状この環境で5周目クリアを目指す気にはなれないというのが本音。

FRAMEMEISTERについては以前別環境でトランスコーダーと比較調査しているので、そこが大きなネックになっているとは思っていない。もちろん、FRAMEMEISTERの遅延も0ではないので、累積した結果であるとは言える。

HDMI接続でのXbox360版虫姫さまふたり ブラックレーベル(ORIGINAL)も試してみた。こちらは格闘モードでやってみたが、一発で問題なくクリアできた。MDT231WGでもノーコンティニュークリアをしたことももちろんあるのだが、Xbox360版もCRTで遊ぶようになってからは液晶モニタで虫姫さまふたりBLを遊ぶことができなくなっていたので、やっぱり買い替えた効果はあると思う。デススマイルズIIのように16:9でしか表示できないゲームを遊ぶ場合は今までも液晶モニタの方で遊んでいたわけだし。

D-sub15でのアナログRGB接続はドリームキャスト(VGAボックス)で試した。式神の城IIやボーダーダウンを軽く遊んだ感じでは特に問題なさそうだった。DCではやり込んだというほどのシューティングがないので、ここまでに比べると判定甘め。

[総論]
2Dシューティングを遊ぶのには明らかにMDT231WGよりもいいし、右90度のみだが標準でPivot機能がついているのもいい。ただ、三菱モニタのリモコンに慣れていたので、入力切替には不便さを感じる。信号切れのときの反応の悪さもマイナス。デフォルトでの発色も正直落ちるし、TNとIPSの違いで視野角も当然落ちる(※)。価格差があるとは言え、純粋なPCモニタとして評価するとMDT231WGの方が総合力は優れていると感じた。でも、ゲームのためにその辺を妥協して、ゲームの遊びやすさを優先してしまうのがゲーマーの性(さが)なのだZzz…。

※ 座ってゲームしている間は、TNとIPSとで視野角の差は特に感じない。立ってなにか作業をしたりしている時にモニタをチラ見したときなどにTNの視野角の弱さを感じる

応答速度、遅延関係以外でMDT231WGよりRL2460HTがいい点を探すと、HDMIスルー出力ができることが挙げられる。今までHDMI端子からキャプチャする際はキャプチャユニット(XCAPTURE-1)にXbox360とFRAMEMEISTERを都度接続しなおしていたのが、必要なくなるのは嬉しい(まだ試していない)。もちろんHDMIセレクタでも解消できてたのだが、以前買った製品があまり良くなくて、HDMIセレクタを挟みたくなくなっていたのだ。

なお、購入時に比較検討したのは三菱のディスプレイ事業を引き継いだIOデータの”LCD-RDT242XPB(IPS)“。上記したような感じで、モニタとしての総合性能はおそらくこちらの方が上なことが予測される。ただ、応答速度と遅延にこだわるなら、TNパネルのBenQ RL2460HTか、XL2430Tの方が優っているようなので、144Hzは現在必要ないのもあり今回はRL2460HTを選択した。もしIPSパネルのRDT242XPBを買って遅延を感じていたら、TNパネルのRL2460HTだとどうなんだろうと気になっていたと思うので、後悔はしていない。約2万3千円と安いので、もっといい機種が出たら早めに切り替えればいいと思っているのもある。なんにしても、有機ELでもなんでもいいので、高速応答速度、低遅延で残像感のない次世代ディスプレイが早く安価に普及して欲しいものだ。

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