自分の場合、基板の買い始めはサターン発売より前だったりする。これは、要は「遠征費の節約」の意味が大きい。
1990年代に入って数年経った頃には既に1980年代のゲームはほとんどないゲーセンが多く、ごく一部がゲーセンの片隅に残っている程度だった。そしてその頃どうしてもアーケード版のドルアーガの塔とドラゴンバスターを遊びたくなり、県外に居住している友人に見つけたら教えて欲しいと伝えていた。そして、実際に東京に遊びに行ったのだが、その時にかかった費用を考えると、コントロールボックスと基板の値段はけっして高いとは言えなかったのである。
基板買い始めの頃は、以前ゲーセンでクリアできなかったゲームで安いのを買ったりしていたが、結局家だとモチベが上がらず、あまり遊ばなかった。10年ちょっと前にスペースの都合と、金庫の中に名画をしまっておくような真似をしたくないという思いもあってほとんど処分している。ただ、自分がそう思っていても実際は別のコレクター様が死蔵させているのかもしれないし、しょせんは自己満足の世界でしかないことは理解している。
一度処分してからは少数精鋭主義で買う基準を高くしている。ゲーセンでノーミスクリアかカンストしてるのが基本基準。そうじゃなければきちんとした移植がされていない上でそれなりにやり込んだものと決めている。そして、例外的に基準より緩い状態で買ったゲームはやっぱりあまり遊べていない。これからやり込むつもりではあるが、できなかったら売却すると思う。ただ、それは数年後に判断するつもり。
家庭用ゲームソフトと違って業務用基板は実存数が圧倒的に少ないから、なるべく本当に遊びたい人に渡って欲しいという思いはある。もちろん、何をもって「本当」というのかというのもあるし、現在手持ちの基板に対して自分がそれだけの熱を持っているのかと問われたときに胸張って答えられるほどのものはない。だが、どこかに歯止めがないと、ただ収集欲を満たすだけのものになりかねないので、自分はそういう風に考えている。
まぁしょせんはゲームなのだから好きにすればいいという、いつものつまらない結論でお茶を濁して終わりとする。