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ゲーム四方山話

テーブル筐体かミディタイプ筐体か

1990年代初頭はゲームセンターの筐体がテーブル筐体から、エアロシティ、アストロシティなどのミディタイプ筐体(※)に主流が移っていった。そして当時の自分はシューティングゲームを遊ぶ際、対応に苦しんだ。

※ ミディタイプ筐体のことをアップライト筐体と言う人もいるが、正確には別物。海外で主流であった、立って遊ぶための筐体がアップライト


 

まず、ミディタイプ筐体に変わることにより、プレイする際の姿勢の変化があった。この影響は、テーブルだと右膝に右肘を置いて連射できたのがミディタイプだとしにくく、私の場合は連射力が瞬発力・持続力のどちらも落ちてしまった。あと、モニタの巨大化で画面を俯瞰できなくなり、シューティングだと周辺視に頼る場面が多くなったのが大きい。当時は1~2メートルくらいモニタから離れて遊びたいと思っていたものだ。というか、人間の視界は横に比べると縦は狭いので、縦シューは未だに1~2メートル離れるか18インチ以下のモニタで遊びたいと思っている。

あと、シューティングゲームサイド Vol.4の「シューティング考現学」の中で触れられていたのだが、テーブル筐体だと縦シューで敵の弾が「奥から手前」にきていたのが、ミディタイプ筐体だと「上から下」に変わったことになり、人間の視覚に向かない視点になったという意見は興味深かった。野球でスライダーよりもフォークの方が効果的な理由に通ずるものがあり、個人的には納得できる意見だと思う。

と、ここまでテーブル推しの内容で来ておいてアレだが、今ではミディタイプ筐体でのプレイに慣れすぎたのか、たまにテーブル筐体で遊んでも特に良いとは感じなかったりする。姿勢は窮屈さを感じるし、連射の問題は連付きのゲーセンが増えたり、ゲームデザインとして連射が必要なくなったりしていてほぼ問題なくなっているのだ。照明の反射は筐体位置によってはどちらでも気になるし、都内でテーブル筐体を置いているゲーセンだと段ボールは設定されていないことがほとんどである。あと対戦格闘は当時から大型モニタのミディタイプで遊んでいたので、テーブルで遊ぶと逆に違和感がある。

個人的には大画面のミディタイプ筐体に変わったことが1990年代にアーケードのシューティングに苦戦していた最大の原因なのだが、ここ数年Heyでシューティングを遊びまくった効果か、シューティングでも大画面でのミディタイプ筐体を克服しつつあるのを感じる。結局は当時そのゲームをどの筐体で遊んだかとか、慣れとかの要素の方がが大きいのかもしれない。

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