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環境整備

HAGiBiS UHC07でのアーケード基板キャプチャ

KVC 秋葉原の基板屋であるKVC lab.から安価なUSBHDMIキャプチャユニットを2点お借りしたので、まずはHAGiBiS UHC07の方からアーケード基板キャプチャを試したメモを残しておく。

HAGiBiS UHC07は上記写真のとおり、小さく安価(※)であるが、1080p 60fpsでキャプチャできるのでキャプチャ入門用にいい感じのものに見える。あと出先でノートPCに接続してって使い方にもいいだろう。

KVC lab.だと3,480円な上、通販でも送料無料である

まずは手持ち基板をキャプチャしたサンプル動画で映像・音声の品質を推し量って欲しい。各種横画面アーケード基板でテストした動画をリンクしておく。

[2023-12-10追記]
各種縦画面アーケード基板でのテスト動画もリンクしておく。


HAGiBiS UHC07を一言で書き表すと「PCにUSB接続する外付けタイプのキャプチャユニット」であり、キャプチャするのに別途PCが必要である。OSはWindowsだけでなく、MacやLinux、Android 5/6にも対応しているとのこと。

まず、基板キャプチャ用途でのこの製品のメリットを記載していく。

  • 1080p 60fps(YUV422(※))でのキャプチャが可能
  • OBSで使える
  • セットアップが簡単(ドライバなどのダウンロードは不要)
  • いざというときにスマホやタブレットでもキャプチャできる

※ といってもOBSで録画品質を “無損失品質” 以外にするとYUV420以下になる

デメリットもざっくりと。

  • スルーアウトできない
  • 1280×960(240p Line 4x)のようなソース映像が4:3のときにアスペクト比が崩れる(スケーラで16:9にしてあれば問題ない)

まぁ形状的にスルーアウトできないのはわかり切っているのだが、以下のような対処法があるので心配しなくていいと思う。

  • 1-1.アナログ時に分配
  • 1-2.デジタル(HDMI)で分配
  • 1-3.分配せずに映像Out端子のあるモニタを使う
  • 1-4.分配せずにPC側の画面でプレイする

詳細は Orivision ZY-UCH401(?)でのアーケード基板キャプチャ の記事を読んで欲しい。


PCでキャプチャに使用するソフトはDirectShow対応のキャプチャソフトならなんでもいいが、定番のOBS Studioでいいだろう。

OBS Studioのインストールから基板キャプチャするための最低限のセットアップ手順は別記事に記載してある。

HAGiBiS UHC07固有の設定ということだと以下が挙げられる。

映像デバイス名: Hagibis

音声デバイス名: Hagibis


アップスキャンコンバーターはここまで以下で試しているが、アップスキャンコンバーターが受け付けてHAGiBiS UHC07側が受け付けないケースは今のところ起きていない。

  • RetroTINK-5X Pro (Fw.3.71)
  • OSSC Pro Lite(DExx-vd_isl (Fw.0.67) + DE10-Nano)

ジャレコのぶたさんのように変態周波数なせいでRetroTINK-5X Pro自体が受け付けない基板は当然RT5X経由ではキャプチャできない。ただし、その場合でも OSSC Pro Liteなら対処できることはサンプル動画で示しているとおり。

2023-11-21にOSSC Proが届いたので、そちらでの動作も縦もので軽く確認したが、今のところ問題なく動作している。

ただし、OSSC Pro(Fw.0.69)のサウンド設定 Quad stereo を “On (7.1)” に変更しないと音が鳴らなかった。これはMagewell Pro Capture HDMI 4K Plus LTのときはならなかったので、今のところHAGiBiS UHC07固有の設定。他のキャプチャボードでも近いうちに試してみる予定。

OSSC Pro Fw.0.69 – Audio Opt > Quad stereo

[まとめ的な雑感]

一言でいうとUSBメモリサイズのキャプチャユニットも進歩したなと。数年前にこの手の製品が出たときは、FHD(1080p)は30fpsまでだったりまともなキャプチャユニットと比べると一段落ちるものばかりだったのが、十分に実用できるものになっていると感じた。借りて1か月弱なので耐久性的なところはわからないが、安価なものだしそこは自分で評価して欲しい。

なお、自分が協力している理由は今回も以下の通り。一人でも多くのおじさんたちがアケ基板の動画をあげてくれたらなと。

なお、なんで自分が協力しているかというと、自宅でアーケード基板を遊ぶ趣味もっているけどキャプチャが難しいものだと思い込んでいるおじさんがけっこうな割合でいることを知ってるから、そこのハードルを下げたいという野望の一環だったりする。前述したようにチャレンジしやすい価格になるはずなのでこの機会にやってみて欲しいなと。

Orivision ZY-UCH401(?)でのアーケード基板キャプチャ – とあるゲーマーのweblog Drei (mdnomad.com)

[外部リンク]

[関連文書]

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