ゲームの多様性を高く評価しない傾向について思うことを適当に。タイトルには”文化”なんて仰々しい言葉を使ってしまったけど、別に深く掘り下げてあるわけでもない(いきなり言い訳から)。
売れたゲームの続編や派生の類は購入するのに、目新しいゲームにはなかなかチャレンジしない人は自分の周りにもいるし、Webでもよく見る。それどころか、売れ線でないゲームを馬鹿にするようなことを言う人すら見かける。これはつまり、ゲームの多様性を良しとしていないということだと自分は認識している。
これは今に始まったことでなく、セガが家庭用ゲーム機を出していたころには既にそうだった。スペースチャンネル5、ジェットセットラジオ、Rez、クレイジータクシー、ぐるぐる温泉、ファンタシースターオンライン、ルーマニア、etcと攻めまくっていたドリームキャストなのに、セガお膝元のセガBBSですら『ハードが売れるためには大作RPGが必要ッ!!!』みたいな意見がとても多く、ソフトのラインナップに多様性があることに価値を見出していないように見える人の多さにうんざりしていた。外部の掲示板ではなおさらだった。多様性があることを良しとする人は本当に少ないって当時嘆いていたのを思い出す。
1つの機種の中でソフトの多様性があった方がいいし、ハードごとに特色があることでプラットフォームの多様性があるのだっていい、ソニーや任天堂と同じである必要なんてない。自分はそう思っていた。別に天下を取って欲しいなんて考えてなくて、ただ自分好みのゲームが多く出るプラットフォームがあることに小さな幸せを感じていたのだが、投了やむなしだった。それから十数年経った現在、新しい機種で「続編だらけで硬直している」なんてことを言っている人を見ると「君たちが選んだ未来なんじゃないの?」と心の奥で思ってしまう自分がいる(※)
※ 若者相手には思わない。当時ゲームを購入できた層が言っている場合に限る
もっともセガがDCで間違って天下を取っていたとしたら、同じようになっていただろうと予想をする。セガは家庭用では二位にいてトップを狙うポジションのままの方が自分にとって都合がいいんじゃないかなどと当時思っていたのだが、話がそれてきたのでこれで終わりにする。
あと、現行機種のソフトのラインナップ見ると、色々種類でているし硬直化しているってのもホントなの?って思ってしまう自分もいる。新しい機種に疎いので、よく知らないけど。
と、ここまでは2015年前後に書かれた文章で、当時ネット上で「今のゲーム市場は続編だらけで硬直している」的な意見を何件か見て思ったことを書いたものだったりする。その後プレイステーション4やNintendo Switchなどの現行機を買ったし、Steamのゲームもそこそこ楽しんでいるし、あまり活用できていないとはいえOculus Quest2でゲームもしている身としては、むしろ昔よりいろんなゲームが出て多様性は高く、面白そうなゲームがたくさんあって遊びきれないくらいだと思っている。ただ、ヒットといえるだけの本数が売れ、話題になったゲームに絞った場合は続編だらけで硬直しているのかもしれないが、自分的にそこを区別する必要性をあまり感じてないし興味も薄いので変わらず「よく知らないけど」ですませたい。
あと、この文章の本題である、ゲームに多様性があることを現代のユーザが求めているのかどうかだが、けっきょくTwitterなりで現行機の新しいゲームに熱心に遊んでいる人とあまり絡めていないのもあって、よくわからないというのが本音である。ただ、これだけたくさんの種類のゲームが出て、それぞれそれなりにビジネスが成り立っているであろう(※)ことから、ユーザ個々の嗜好はともかく、多様性が成り立つだけのユーザ層ができあがっている、とはいえるかもと思っている。
※ 裏ではペイできていなくてもそれはわからない……
余談ついでに書いておくと、Wii Uでスプラトゥーンがでるときに今の時代に新IPということで高く評価している人が多かったのを見て、DC時代にこの価値観を持つ人が多かったらな……と思ったのを思い出した。まぁ言っても詮無きことでしかないし、今度こそ本当に終わりにする。