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RetroTINK-4K CE Released

RetroTINK-4K Pro(以下RT4KPRO)の廉価版であるRetroTINK-4K CE(以下RT4KCE)が2025年3月10日(JST)に発売されている。

RT4KCEは750 USDのRT4KPROより$275安い$475であるぶん、当然いくつかの機能は削られているわけだが、低ラグであること、解像度切り替えに対する強さ、アーケード基板などの規格外の映像信号の受付具合などについては自分が実機で軽く調べた範囲ではPROとCEとでおそらく差はほとんどないことがわかっており、ゲーム用途でしか使わない人はCEで構わない人がほとんどであろうという結論でよいかと(あくまで私見)。

なお、RT4KCE発表時点で公式からアナウンスされている機能の差異は以下のとおり。これに$275出す気がある人はPROを選べばよい。

  • No Rotation Support
  • Input Width Limitations: Maximum input source horizontal width is limited to 2048 pixels. (This does not affect MiSTer or other super-resolution sources decimated to a lower effective resolution).
  • De-Interlacing: Linear motion-adaptive de-interlacing only without advanced sensitivity controls; no bob field offset adjustments, no edge-adaptive interpolation. First order field differences only, enhanced motion detection using second order field differences not possible.
  • Inverse Telecine: No support for inverse 3:2 to de-interlace telecine content or to reconstruct 24 fps sources from 60i and 60p. No support for inverse 2:2 for PAL content and reconstructing 30 fps games output in 480i.
  • No IIR Blur Support: Horizontal softening can still be accomplished by using cubic, Lanczos or bilinear soft interpolation filters.
  • BFI: Basic BFI insertion of black whole frames only. No alpha bending or colored insertion.
  • S-Video: No enhanced S-video support. Regular SDP decoder only.
  • XBR Smoothing: Not included.
  • NTSC Composite Video: No 3D comb filtering. Notch and 2D modes only.
  • Auto-Phase Adjustment: Continuous background auto-phase is not available (auto console sample rate detection is still included, but users will need to calibrate and save the phase to their profile during first use). On demand auto phase (by pressing the button) is still supported.
  • OSD Color Depth: Reduced color depth for the banner image from 11 to 6 bits.

(引用元:Holiday 2024 Special: Introducing the RetroTINK 4K CE and More!

なお、PROからCEで安価にできた理由はFPGAのチップを安価にしたからであるため、今後Mikeが新機能を開発したときにPROにしか追加できないとかそういうことが起きる可能性があることは留意して欲しい(あくまで可能性)。

詳しいことはもう少し調べてからにしたいが、この中だとRT4KPROでさらなるデインタレースの向上がされた部分が一部Omitされることになっているのをどう取るかかなと。セガハードメインの人だとここは気にしなくてもいいと思っているが、480iのゲームが重要な人は納得できるまで調べればいいんじゃないかなと(他人事)。

Rotationはもともとスケーラーでするよりモニタを回した方がよく、(無改造な本体で最高画質を求めるときに)Enhanced S-videoが必要になる機種はメジャーどころだとN64, 3DO, PC-FX、あとFM TOWNS Martyくらいだろうし、画質にこだわるならRGB modの方がよく、ここが重要な人がどれだけいるのかと思っている。他もゲーム用途というより昔のビデオをPCに取り込むときの設定だったり、スーパーこだわり設定だったりでOmit候補としてMikeが優先度高くしたのも妥当な印象。まぁここは安価にすませたい人が自分で調べるところだろう(要約:俺に聞くな)。


ここまで進めておいてなんだが、この文書の立ち位置も書いておく。基本は本サイトの “RetroTINK-4Kについて” がうちでの正の文書だが、この記事には購入時点でのメモや本サイトには残さない雑記的なことも含めてログを残しておく(しばらくはちょこちょここの記事を更新すると思う)。


ここからは雑記。

あくまで廉価版なのでProを持っている自分の場合、アナウンスされていないRT4KPROとの差異があるかを知りたいくらいで使いどころがないのでさすがに買う気はなかったんだけど、あれこれのソレでしょうがないからキープしておくことに方向転換した。

送料はケチってデフォルトのDHLからFedExにしたのだが、4月7日の朝に注文して4月10日(木)に受け取れた(早い!)。

RT4KCE Order

まずはSCART機器を接続して起動し、映ることを確認してからFirmwareをこの時点のRT4KPROと同じバージョンである v1.7.9(Experimental) にし、ProfileもWobbling Pixelsさんぶんを最新版にしてからPROと同じ設定にした。

メガドラでの240p Test Suiteを使った簡単なテスト結果をXから。240p <-> 480iの解像度切り替えは動画で上げているように、RT4KPROやRT5X-Proと同等の強さだった。

Time Sleuth Display Lag Tester でアナログ信号の4Kスケーリング時のラグを計測し、RT4KCEとRT4KPROとで差がないと言って差し支えないことを確認している。

Lag Tester(240p, 480i, 720p, 1080p) → HDMI to YPbPr → RT4KCE|RT4KPRO → テレビ

アーケード基板は、手持ち基板で一番機器との問題が起きやすいジャレコぶたさんもFrame Lock modeでクリアするまでずっと安定していたし、これまた同期の問題が起きやすいことで有名な レイフォースの確認も1面クリアまでだけどGen Lockで安定(Frame LockでもOK)してたのでまぁ問題ないかと。

他、マスタッシュボーイなどAUX2ボタンでの4:3モードを手動で都度設定しないといけない基板があるのもRT4KPROと同じで、全部試したわけではないがいまのところRT4KCEはRT4KPROと同じ特性を示しているので “おそらく” ここの強さはCEも変わらないと思っている。ここは使っていくうちにわかることだろう。

……と言いつつ、ProとCEとでダマの差異がどうもないような風向きなのでCEに対する好奇心がすでに売り切れそうなのがアレ。たんすの肥やしにする前に遊びながらもう少し調べていきたいなと。


[2025-04-14追記]
セガハード4機種でいつものソフトで一面番長した動画を上げておいた。RT4KPROを含む他のスケーラーで同じような動画を録っているので比較してもらえればと。

定期通電のついでにRT4KCEでのアーケード基板の動作確認もした。(通電を手抜いた基板を除き)少なくとも一面クリア程度の間はFrame Lock or Gen Lockで安定して映ることを確認できた。予想通りここもRT4KPROと同等だった。

なお、こっちの動画は手間がかかりすぎるので省略。RT4KPROのときの動画があるのでいいかなと。


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