KVC 秋葉原の基板屋であるKVC lab.から安価なUSBHDMIキャプチャユニットを2点お借りしているので、HAGiBiS UHC07 に続いて今度は NB USB3.0 1080P/60対応HDMIキャプチャ MS2130搭載(HDMI Video Capture 4K 30Hz U3) の方もアーケード基板キャプチャを試したメモを残しておく。
# NB:ノンブランド
使用チップが同じ “MS2130” なのもあって基本的にHAGiBiS UHC07と特性が同じなので書くことが繰り返し気味になるが、こっちから見る人もいるかもってことでそこは容赦して欲しい。
この製品も小さくとても安価(※)であるが、1080p 60fpsでキャプチャできるのでキャプチャ入門用にいい感じのものに見える。あと出先でノートPCに接続してって使い方にもいいだろう。
※ KVC lab.だと1,800円な上、通販でも送料無料である
まずは手持ち基板をキャプチャしたサンプル動画で映像・音声の品質を推し量って欲しい。各種横画面アーケード基板でテストした動画をリンクしておく。
[2023-12-11追記]
各種縦画面アーケード基板でのテスト動画もリンクしておく。
この製品を一言で書き表すと「PCにUSB接続する外付けタイプのキャプチャユニット」であり、キャプチャするのに別途PCが必要である。OSはWindowsだけでなく、MacやLinux、Android 5/6にも対応しているとのこと。
まず、基板キャプチャ用途でのこの製品のメリットを記載していく。
- 1080p 60fps(YUV422(※))でのキャプチャが可能
- OBSで使える
- セットアップが簡単(ドライバなどのダウンロードは不要)
- いざというときにスマホやタブレットでもキャプチャできる
※ といってもOBSで録画品質を “無損失品質” 以外にするとYUV420以下になる
デメリットもざっくりと。
- スルーアウトできない
- 1280×960(240p Line 4x)のようなソース映像が4:3のときにアスペクト比が崩れる(スケーラで16:9にしてあれば問題ない)
まぁ形状的にスルーアウトできないのはわかり切っているのだが、以下のような対処法があるので心配しなくていいと思う。
- 1-1.アナログ時に分配
- 1-2.デジタル(HDMI)で分配
- 1-3.分配せずに映像Out端子のあるモニタを使う
- 1-4.分配せずにPC側の画面でプレイする
詳細は Orivision ZY-UCH401(?)でのアーケード基板キャプチャ の記事を読んで欲しい。
PCでキャプチャに使用するソフトはDirectShow対応のキャプチャソフトならなんでもいいが、定番のOBS Studioでいいだろう。
OBS Studioのインストールから基板キャプチャするための最低限のセットアップ手順は別記事に記載してある。
この製品固有の設定ということだと以下が挙げられる。
映像デバイス名: USB3.0 UHD
音声デバイス名: USB3.0 UHD
アップスキャンコンバーターはここまで以下で試しているが、アップスキャンコンバーターが受け付けてこのキャプチャユニット側が受け付けないケースは今のところ起きていない。
- RetroTINK-5X Pro (Fw.3.71)
- OSSC Pro (Fw.0.69-0.70)
ジャレコのぶたさんのように変態周波数なせいでRetroTINK-5X Pro自体が受け付けない基板は当然RT5X経由ではキャプチャできない。ただし、その場合でも OSSC Proなら対処できることはサンプル動画で示しているとおり。
ただ、HAGiBiS UHC07のときと同じで OSSC Pro(Fw.0.70)ではサウンド設定 Quad stereo を “On (7.1)” に変更しないと音が鳴らなかった。これはMagewell Pro Capture HDMI 4K Plus LTのときはならなかったので、今のところMS2130搭載製品特有の設定となっている。まぁ運用回避できるのでたいした問題ではないだろう。また、RetroTINK-5X Proでは特段意識する必要はない。
[まとめ的な雑感]
一言でいうとUSBメモリサイズのキャプチャユニットも進歩したなと。数年前にこの手の製品が出たときは、FHD(1080p)は30fpsまでだったりまともなキャプチャユニットと比べると一段落ちるものばかりだったのが、十分に実用できるものになっていると感じた。借りて1か月弱なので耐久性的なところはわからないが、安価なものだしそこは自分で評価して欲しい。
なお、自分が協力している理由は今回も以下の通り。一人でも多くのおじさんたちがアケ基板の動画をあげてくれたらなと。
なお、なんで自分が協力しているかというと、自宅でアーケード基板を遊ぶ趣味もっているけどキャプチャが難しいものだと思い込んでいるおじさんがけっこうな割合でいることを知ってるから、そこのハードルを下げたいという野望の一環だったりする。前述したようにチャレンジしやすい価格になるはずなのでこの機会にやってみて欲しいなと。Orivision ZY-UCH401(?)でのアーケード基板キャプチャ – とあるゲーマーのweblog Drei (mdnomad.com)
使用しているチップがMS2130でHAGiBiS UHC07と同じなのもあってあまり差はないのだが、手持ちのHDMI Splitterを介すとexA基板のときだけ音が入らない問題が発生したという違いはあった。ただこれはexA基板以外の時には起こらないし、別のSplitterならたぶん問題にならないはず(予想)なので大きな問題ではない認識。
[外部リンク]
[関連文書]