そんなわけで、7連休初日の4月29日にワンダーボーイ アーシャ・イン・モンスターワールドをNintendo Switch版のノーマルランクでクリアした。
結論から言うと以下2点。
- メガドライブ版を遊んだ人への最高のご褒美だった
- モンスターワールドやワンダーボーイシリーズを今まで遊んだことがない人でも楽しめるであろう、2Dアクションの良作だと思った
発売1週間ちょっとだし、MD版で遊んだけどいい感じに忘れている人や今回初の人もいるだろうし、以下でストーリー的なネタバレはしないつもりだけど一応折りたたんでおく。
本作はメガドライブの名作として名高い「モンスターワールドIV」(1994, WESTONE/SEGA)のリメイクなのだが、オリジナル版のスタッフが参加しているだけあって、なんというかメガドライブから現行機になってハードの性能が上がったそのぶん、ソフトの方もちょうどよく進歩した感があり、最初から最後まで違和感なく遊べたのがよかった。
今時のゲームらしく、セーブはどこでもできるようになっていたり、謎ときもマイルドになっていたり、迷子になりづらくなっていたり、操作感もなんとなくよくなっていたり、絵で表現されて一目で分かるようになっている箇所が増えていたり、細かな点を挙げたらキリがないくらいで、なんというかよい出来なのだ。
グラフィックも大空真紀さんのテイストが前面にでていて、色使い一つにしても”MWIVらしさ”を感じてしまうし、アニメーションもとても可愛くて良かった。
主要キャラのヴォイスもイメージに合っていると自分は感じたし、軽くTweet検索した範囲でも同じ印象を持った人が多いように見えた。イベントシーンではフルヴォイス、街中のモブキャラは「ラパー」とか謎言語一言だけなのもテンポよく進められていいと思った。個人的にプルメリア妃の声がツボで、デモで読み上げられるのは何周でも聴けるくらいに気に入っている。
アーシャの「ワォ」もよいし、イメージにとても合っていて良き配役だと思った。あの場面は思わず(ネタバレ回避(謎))
音楽も、メインテーマを場面ごとにアレンジしていくというオリジナル版の独特の作りの良さが、本作ではさらに楽しめた感もあった。クリアするまで封印していたサントラもこれから楽しみたい。
クリア後の演出もまたよく、遊んだ満足感はとてもとても高かった。製作スタッフの方々には感謝の気持ちしかない。もし実現することがあるのなら、このスタッフの新作を遊んでみたいと思った。
本作ではエリアごとに命のしずくの回収数が表示されるのだが、最後まで発表されなかったエリアでけっこう取り逃していたのと、本作から追加されたイージーランクでの演出がノーマルとどう異なるのかが気になったので、プレイステーション4版で2周目を始めてしまった。Nintendo Switchでは8bitDo M30 Bluetoothというメガドラ6Bパッドに近いパッドで、メガドライブ版に近いボタン配置にして遊んでいたので、プレステ4でもギルティギアパッドをそんな感じの配置にしてみた。
とりあえず水の神殿までは終わらせているので、こちらもきちんとクリアしたい。モンスターワールドIVの時代から、純粋にアクションとしても楽しめるのが本作の強みでもあると思っているし、演出も反芻したいし。
全然話は変わるけど、MD版のサウンドテストの裏技は本作でも使えるので試して欲しい。というかプレステ4版だとトロフィーだったよ。
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2021-04-30追記
クリア後に封印していたサントラを聴いた。2枚組でDisc1は本作、Disc2はMD版を収録……と思っていたら、Disc2にはMD版作曲者の渡邉 人さんが長年DATに保管していた「Original Score」も収録されていて、これがまたとてつもなく良いものだった。本作の音源との繋がりも含めて、ファンは必聴レベルだと思った。これを世に出してくれたことにこれ以上ない喜びを覚えた。
ボリュームたっぷりなライナーノーツも読了。サウンドを担当した伯林青の方々のメッセージ、すごく興味深かった。
2021-05-04追記
本作のサウンドがどのような考えで作られたかや、曲ごとに伯林青の誰が担当していたかなどは坂本さんのnoteに書かれていたのでブックマークの意味でリンクしておく。
坂本慎一 Shinichi Sakamoto|note
2021-05-09追記
スペシャルパック付属のアートワークと、大空真紀さん個人誌復刻版を読了した。MD版モンスターワールドIVが好きな人も、本作を楽しんだ人もどちらも外さない方がいいとても素敵な本だと思った。ネタバレ部分も多いのでクリア後に読むのがお勧め。